銀のさざ波 兼六園

 兼六園に巡る豊かな水は400年近く!前に完成した辰巳用水から流れてくる。旧市街の真ん中の台地を10キロ以上に渡って僅かな高低差(10mあたり4cm)で運ばれてきた水はまず小立野口脇の沈砂池で土砂を落とし、澄んだ水となって園内の曲水を巡る。
 桜が少し盛りを過ぎて気が早過ぎる杜若が僅かばかりに咲いて、ツツジはまだまだ準備中のこの日、つい先程まで鏡の様に滑らかだった水面にさざ波を立てながら鴨がゆく。
 極めて穏やかな曲水の流れをユルユルと遡上する二羽の周りに複雑な波紋が次々と、銀色に淡く輝きながら前後左右に生じて・・・しばらくの間ウットリする眺めを出現させた。
2017年4月14日17時8分撮影 この場所を中心に 金澤コンシェルジュ通信マップ を表示