日増しに蕾も膨らんで、間もなく開花を迎えそうな4月初めの夜。
(金澤では例年桜の開花は4月の上旬あたり)芽吹いてしまえばあっという間に空は覆われて・・・こんな風には眺めるコトの出来ない「枝越しの月」
この日は雨が降ったり止んだり。速く流れる雲から月が出たり入ったり。
浅野川沿いに並んだお花見のボンボリに濡れた枝が艷めき、月の光が透明な大気、真っ白い雲に淡く散乱し・・・鈍く沈んだ金と銀の対比を見せていて思わず足を止めた。
まだまだ力強く輝く17夜月(立待月)が、蕾のアタマをやんわりと引っ張っている様。(今年は満月を過ぎての開花だったので本格的な桜と月の共演はなかったけど)
立待月は「月がもうじき出そうだなぁ・・」と立って待っている間にもう出てくる月、という意だけど(翌日は座って待つ居待月、さらに寝て待つ寝待月・・・昔の月待ちは優雅だ)この月は「蕾はどれくらい膨らんだかな・・開花はいつかな」と桜の枝を見上げた時、一緒に思わず目にしてしみじみ眺める月。花待月。
2012/04/07 23:55
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