金澤を代表する伝統工芸に蒔絵と象嵌がある。
前者は漆器の表面に漆で絵を描いて金や銀粉を撒き定着させるモノ。後者は金、銀、鉄などの地金の表面に付けたい紋様のカタチを薄く(0.5〜1ミリ)彫ってそこに別の金属を嵌めこむ細工。どちらも優美で艶やか、特に象嵌は高度に繊細な技術と手間ひまを要する、とても贅沢な金澤らしい工芸。
前者は漆器の表面に漆で絵を描いて金や銀粉を撒き定着させるモノ。後者は金、銀、鉄などの地金の表面に付けたい紋様のカタチを薄く(0.5〜1ミリ)彫ってそこに別の金属を嵌めこむ細工。どちらも優美で艶やか、特に象嵌は高度に繊細な技術と手間ひまを要する、とても贅沢な金澤らしい工芸。
雨に濡れた千杵坂の表面にピタリ張り付くモミジは、蒔絵の様な、あるいは金銀銅、プラチナで象られ嵌めこまれた象嵌の様な・・・
150年近く経つ苔むした石段が美しい工芸品の様に彩られている。
150年近く経つ苔むした石段が美しい工芸品の様に彩られている。
きっと藩政期に生きた職人さん達もこの様な光景を目に留めていたに違いない。
金澤の工芸がこの街特有の「艶のある美に溢れた風景」からかなりの恩恵を受け続けているコトは容易に想像出来る。
雨による釉薬が頻繁にかかるこの地で、おのずから育まれた感性が大いにモノを言っていると思う。
漆器も象嵌も「雨の艶」を手本にした工芸なのではないかな・・・
2011年12月12日14時26分撮影
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