卯辰山三社 一の鳥居 千杵坂

 卯辰山の中腹に設けられた花菖蒲園の脇に伸びる千杵坂。藩政期の終わり頃に着手された卯辰山開拓で、この先には劇場、料理店、茶店や病院、そして卯辰山三社が祀られ大いに賑わった。(その後間もなく廃藩置県とともに衰微)
この坂はその入口。(この上にまだ3つの階段坂がある) 
冬の初めのしっとりした雨に落ち葉が濡れて、一段と鮮やかに石段を彩る。
 写真を撮る時にまず「おや?」と思うのは「鳥居の位置と坂のラインの不思議なずれ」いろいろ調べたのだけど、今のトコロ理由は不明。
自分は「この坂のカーブだとこれくらいズラした方が景色として収まりがいい」と判断した「大胆で繊細なセンスを持った棟梁が決定した」だとしたら洒落ていてイイなぁ・・・なんて勝手に想像している。
実際こうやって鳥居を真正面に見ると登った先の中心と額の位置がほぼ一致して、全体としてなかなかバランスがイイ。
金澤の此処彼処で昔の造形と対峙して、先人の思索をあれこれ空想するのは楽しい。
2011年12月04日12時39分撮影
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