雪花松図 長町武家屋敷跡

金澤を「雪国」と呼ぶのは未だになんとなく違和感がある。
そもそも寒さがさほど厳しくない。大寒も過ぎて一年で一番寒い頃だけど、ほんの2日前まではほぼ雪もなく、最低気温が連日マイナス数度まで下がる関東をよそにせいぜい1〜2度止まり。(たとえ降雪日の真夜中でも零下になるコトは少ない。)風も弱いので体感温度の差はもっと大きいだろう。しかし「強力な寒波」がやってくると「突然」この通りの雪化粧。(前日の夜半あたりから、あっという間だった)北陸特有の湿った柔らかい雪が枝の細部までびっりし張り付いて、コントラストの効いた派手な雪松図。
円熟の名役者が純白の打掛をブワッと羽織ってしなやかに見得を切っている・・・風にも見える、勢いのある光景。
でも、こんなに積もった雪も金澤では数日で溶けて無くなってしまう。突如街中の木々に満開の花が咲き、数日で全て散ってしまう・・そんな移り変わり様。
(寒気が居座れば別だけど)
この日も次々にハラハラと雪が崩れ散り落ちて・・・半ば傘を差しながらの散策。
日差しが少ない日は多いし、足元が融雪装置の水で歩きづらいコトも多いけど
それを遥かに上回って心踊る光景がしばしば出現する季節。
2012年01月26日 14時08分撮影
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