旧市街を四つのルートで循環するふらっとバスは狭い路地まで入り込みユルユル、ユルユルとほんのちょっぴり走っては停って(バス停間隔は200メートルが目安)地面に近い低い床(床高28センチ)と旧市街のあちらこちらを地続きにする。
これは材木ルート(藩政期にその名が付いた材木町を通る)の武蔵ヶ辻バス停。
開け放たれたスライドドアの正面に浮かび上がるのは、近江町の顔として長年親しまれ、もうじき築80年になる建物の入り口。(実は近江町再開発にあたって曳家工事で20メートル移動している)
敷き詰められた御影石が雨で磨かれ舞台の様に、スポットに光るお店のメニューが指揮者を待つ譜面台の様にも見えて・・・「おや?ココは?何処かのステージに繋がってしまったのか?」なんて空想を束の間楽しんだ。
雨は街中に釉薬をかけて、夜は細部を曖昧にして・・・
現実と夢幻の間の美しい光景を旧市街のアチラコチラに出現させる。
2011年10月14日 17時29分撮影
この場所を中心に 金澤コンシェルジュ通信マップ で表示