犀川大橋は、歩きながら見上げる細部にも独特の「美」が漂っていると思う。
大正時代としては先端を行く(日本橋梁技術の先駆者、関場茂樹氏による設計)モダンな橋だったに違いなく、繁華街に直結した場所に架かる橋を多くの人が「こんなふう」に見上げ「ちょっぴり誇らしげ」に感じながら通ったんじゃないかな。
鉄骨の入り方、リベットの盛り上がりなどに単なる機能を超えた時代の香りを感じてしまう・・のもあながち間違っていない想像だろう。
見事に馴染んでいるこの照明は近年になって、両岸にある「犀星の道」をイメージして新たに取り付けられたモノ。円柱状にちょっぴり盛り上がった台座、装飾が施されたステーなど「まるで当初からあった」かの様。ココらへんの塩梅も見事。
この橋を歩いて渡る時にはついつい上流、遥か医王山を望む景色に目が行きがちだけど、頭上に展開している構造美もぜひ感じてもらいたい。
有形文化財としての登録形式は「曲弦トラス単鋼橋」というのだそう。
なんだか・・・その語感にもしっくりくる眺めだと思いませんか。
2011年09月23日 17時46分撮影
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