今年で37回目を迎える加賀友禅燈ろう流しは、百万石まつりの前夜祭的なイベントとしてすっかり定着している。
百万石まつりが昼のイベントなのに対して、こちらは夜、そして二つの茶屋街を抱える浅野川が舞台というコトもあり、弥が上にも幻想的で艶っぽいイメージを醸しだす。
メイン会場は梅ノ橋と浅野川大橋の間。
これはもう二本上流、常盤橋の下手から少しずつ放たれる燈籠が、ゆっくりゆっくり流れて広がって、灯りの河を作っている様子。
今年は前々日までそこそこ雨が降り、例年よりも流れが早かったけど(終点の中の橋下に燈籠が溜まるのも随分早かった)それでもここ、天神橋から眺める遠く上流の燈籠は「ただ浮かんでいる」くらいに見える。
特に流し始めの頃は、手前に何も浮いていないのに加えて「早くこちらに流れてきて欲しい」気持ちも加わり、遠くの川面にユラユラ浮かぶ灯りがなかなか・・なかなか近づいてこない。
夕暮れの蒼い帳とも相俟ってちょっぴり「現実と幻想の間に浮かぶ燈火」を見ている様な。ちょっとの間そんな錯覚に浸る?のも楽しい。
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人々が「目の前の光景の美しさ」を穏やかに語り合う中、ふわりふわりと燈ろうが流れていく。2011年06月03日 19時31分撮影
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