桜満開の僅か後から、兼六園下と大手堀を結ぶ白鳥路※の木々が眩い新緑で天蓋を覆い始める。桜や、見上げるような位置に沢山の花をつける椿達に負けじと新緑がドンドン芽吹いて、日々刻々と空の色を、風景を変えていく。
春の絵の具が木々の枝から滲み出し緩やかに配色を変えていく絵画の様。
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五月も終わりを迎える頃にはすっかり深い緑に覆われた森の小径となる。
夏には脇を流れる清流の上をホタルが飛び交う。(ホタル鑑賞イベントも開催され、その期間は街灯が消され仄かな明りの行燈が並ぶ)
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金澤には「観光ポイントを巡る」だけである程度伝わる魅力もモチロンあるけど、通い慣れた路で目にする「日々のささやかな変化」の中でこそ体得出来る魅力がとても多い。(しばしばダイナミックな変化もあるけど)
旧市街の中心部に位置し、通勤通学でも多くの人々が利用するこの小径が見せる四季折々の豊かな表情の変化も「普段の金澤に溢れる魅力」のひとつ。
※元々白鳥堀という優雅な名前のお堀だったモノを昭和の初めに埋め立て路に整備した。
その名の通り「放し飼いの白鳥が浮かぶ」お堀だったんだけど実は防衛センサー(お堀に侵入する者があれば・・当然騒ぐため)の役割も担っていた、というのが面白い。
2011年4月17日午前7時14分撮影
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