夜桜艶姿 宇多須神社

宇多須神社はひがし茶屋街の奥に位置するだけあって、2月3日の節分祭には東の芸妓衆が踊りを奉納し福豆を撒いたり、拝殿には東郭の文字が入った大きな灯りが下がっていたりと、何かと艶やかな印象の神社。
結婚式もよく行われ、こちらで式を上げた後、ひがしの二番丁(メインストリート)を歩く新郎新婦の姿は茶屋街のちょっとした風物にもなっている。
そんな宇多須神社の境内に咲く満開の桜が暖かい無風の夜に濃い匂いを振り撒いて、
背後に位置する卯辰山から静かに降りてくる木々の香りと混じりあい、
なんとも言えない甘い春の夜の空気が充満する。
お参りを済ませ、そんな空気を胸いっぱいに吸い込みながら夜桜と対峙していると
無意識の底からふつふつと幸せな心持ちになってくる。桜の、そして春の夜の魔法。
2010年4月9日午後11時51分撮影
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