金澤の旧市街地を四つのルートで循環するふらっとバスは、金澤らしい気配りの便利で快適なバスシステム。
大きな窓、低い床、ゆっくりゆっくり動いて・・・市の中心部の曲がりくねった狭い路地にもグイグイ入っていって、アチラコチラに連れていってくれます。運賃はどこまで行っても・・・1回100円♪
※ルートマップはクリックで拡大
朝8時半過ぎから夕方6時過ぎまで、15分間隔で運行しているこの魅力的なバスを使って旧市街を巡るプランをご紹介します。
まずは四つのルートを乗り継ぎ散策しながら、金沢駅を拠点に旧市街を一周する半日コース(ゆっくり廻れば一日コース)をご紹介しましょう。
※1,スタートは此花ルート金沢駅乗車、東別院表参道口で降ります。
そのまま金澤表参道を散策して金澤の台所、近江町市場へ。(距離にして500メートルくらい)まずはお昼御飯でも。美味しい海鮮丼、お鮨、人気の定食屋さん・・季節によっては能登岩牡蠣を店頭で立ち食い・・に挑戦されても。(だいたい・・その場で開けてくれます)
※2,お昼ゴハンの後は近江町の向かい側、長町ルート武蔵が辻で乗車して、にし茶屋街下車。こじんまりとした茶屋街ですが、周辺には古く趣のある寺院が多い街並みが広がっています。忍者寺として有名な妙立寺もある寺町寺院群に足を伸ばされても。
その後は犀川大橋まで歩いてきて(茶屋街からは400メートルくらい)下さい。女川と言われる浅野川とは対照的な‘男川犀川’に1924年に架けられ登録有形文化財にも指定されている大橋のベンチにちょっと座って・・川上を眺めてみても。その後片町へ向かってください。
※3,菊川ルート、片町(大橋から300メートルくらい)で乗車~新竪町で下車、犀川を目指して商店街を散策。あるいは新竪町をはしょって・・次の桜橋で下車、W坂、犀川河畔を散策・・・
お散歩好きな方は上菊橋までどうぞ(大橋からせいぜい700メートルくらいです)ここにも居心地よいベンチがあります。
大橋からの景色とはまた全然趣の違う・・ダイナミックな景観をお楽しみ下さい。
この河原は通勤、通学、ジョギングコースとして使われていて広く市民に愛されています。
※4,菊川ルート川上広見乗車、二十人坂、一本松陸橋下車、
勘太郎川(用水)付近を散策、宝町付近に並んで最も複雑な起伏に囲まれた小立野台緑地~唯念寺へ抜ける不思議な地形をお楽しみ下さい。
嫁坂まで行って・・・再び一本松陸橋へ
チラチラみえる遠くの山々を眺め、佇みバスを待つ・・・W坂、嫁坂と合わせて坂のもつ景色の楽しみも実感して下さい。観光パンフレットには決して載っていない、金澤の日常の味わいです。
※5,菊川ルート一本松乗車、ここからはa,中石引下車 b,厚生年金会館下車
の二つのコース
a,では加賀藩前田家の菩提寺、宝円寺~馬坂を降りて(あるいは俵屋宗達の墓に参ったあと裏門坂)天神町通り~八坂を登って兼六園を巡り、21世紀美術館に行くコース
b,県立美術館下車、本多の森を眺めながら辻口パティシエのスイーツを~美術の小径を降りて~21世紀美術館へ行くコース
※6,材木町コース、21世紀美術館乗車~梅の橋下車。
まずは梅の橋でゆっくり、佇んでみて下さい。
先ほどの犀川の景色と比べて・・・金澤がその狭い旧市街にとても変化に富んだ風景を抱えているコトがよくお分かりになると思います。(このことは金澤のとても重要な要素。歩くだけでドンドン景色が変わる・・それを味わう、楽しむ)
元々は(今の橋は市が2度目の復元をした四代目)力のある旦那衆が廓への通い橋として、そして馴染みの芸子さんを連れて川風を楽しむために1910年に架けた橋。なかなか洒落た話でしょう。
その後、ひがし茶屋街散策・・・せっかくなので何処かでお茶でも。
重要文化財に指定されている志摩でも坪庭を眺めながらお抹茶と生菓子を頂くコトも出来ます。(実力のあるお食事処も何件もあります)その後、茶屋街の一番奥に位置する宇多須神社さんにもぜひ、お参り下さい。
さらに・・・体力のある方は宇多須さんの横から子来坂を登って・・・若き日の魯山人に多大な影響を与えた山乃尾さんを横目にさらに登って・・・ドナルド・キーン氏もかつて絶賛した眺望の宝泉寺へ行かれても。
浅野川まで戻ったら、今度はちょっと河原に降りてみて一休み・・・そして浅野川筋のもう一つの茶屋街である主計町へ(ひがしからは300メートルくらい。こちらは作家の五木寛之さんお気に入りのお店も何件か・・・夜にいらっしゃるとさらに魅力が増すでしょう)さらにくらがり坂を抜け、幼い頃の泉鏡花も遊んだ久保市乙剣宮さん、尾張町方面へ行かれても。
※7,此花コース、町民文化館もしくは彦三緑地乗車~金沢駅下車です。お疲れ様でした。