金澤逆さ望遠鏡 嫁坂上 晩秋

 旧市街の真ん中を貫く小立野台地の両側に広がる、2つの川がそれぞれ削り出した複雑な地形が最も金澤らしい地域。嫁阪上から犀川方面に広がる街並み、さらにその向こう寺町台地、前田家代々が眠る野田山方面を臨む。
遥か彼方まで見渡している様で、この地点から画面の一番奥に青く霞む山並みの1つ手前(「加賀藩主前田家墓所」とすると)までは直線距離にして3キロちょっとくらいしか離れていない。高低差による錯覚マジック。近くを遠くにみせるので逆さ望遠鏡、とでも言おうか。旧市街ではほんの数分歩くだけで風景が空気がガラッと変わるコトがよくあるけど、それを一括りにしてみたカンジ。角度の低い晩秋の午後の光に柔らかく満たされた穏やかな眺め。

2014年11月22日 15時20分撮影


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