金澤コンシェルジュ通信

夕暮れアーチ 御影大橋

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 犀川、御影大橋はここ数十年の間に金沢旧市街に架かった橋の中でひときわ美しくまた独創的だと思う。  石川県初の単弦ローゼ橋という一本のアーチで支える構造は上流側の景観を遮る構造を無くすために採用され、 またその景観を楽しめる歩道は上流方向に向かって中央部分が緩やかに曲線を描...

繰り返される‘湖上の夢笛’ 兼六園霞ヶ池

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 百万石まつりに合わせて市内では様々な催し物が併催(6月第一土曜日の本祭の前後三日間)される。 毎年恒例 となっている、兼六園霞ヶ池に浮かべた小舟に乗った藤舎眞衣さんによる篠笛の演奏は、内橋亭から船出して霞ヶ池をゆるりゆるりと一周して戻るまで、その全てが終始夢の様な光景。ただ...

銀のさざ波 兼六園

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 兼六園に巡る豊かな水は400年近く!前に完成した辰巳用水から流れてくる。旧市街の真ん中の台地を10キロ以上に渡って僅かな高低差(10mあたり4cm)で運ばれてきた水はまず小立野口脇の沈砂池で土砂を落とし、澄んだ水となって園内の曲水を巡る。  桜が少し盛りを過ぎて気が早過ぎ...

天徳院 中秋の朧月

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 天徳院は3代藩主利常の正室で徳川秀忠(徳川家康の三男)の娘・珠姫(3歳!で結婚し三男五女を儲け24歳で病没)の菩提寺として1623年に開山。(この山門は1693年建立)  中秋の名月をあちらこちらから望もうと旧市街を巡っている途中(兼六園から1,5キロくらい。クルマだとあ...

真夏の大朧月夜 21世紀美術館

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 一年中どの季節の朧月もそれぞれに趣があっていいモノだけど、夏のそれは、辺りに充満する草木の香り、体にまとわり付く湿気も相俟ってこの季節ならではの妖艶さがある、様に思う。  美術館を整備した時、この場所にわざわざ移植されてきた美しい枝ぶりの松の背景に広がるダイナミック...

主計町暗がり坂 花びらまぶし

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 それにしても桜の観せてくれる眺めは多種多様。咲き始めてから散りゆくまでの三週間くらいの中で(夜に気温が下がり、春の嵐が少ないことも相まって桜が味わえる期間はそこそこ長い。満開の週末を二度楽しめる年もある)毎年の様に新しい小景に出くわす。  例年より遥かに早く開花が進んだこ...

21世紀美術館 観桜回廊

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 桜は満開の下包まれるように体感するもヨシ、窓から迷い込んだ一枚の花びらにしみじみするのもよし、それが心を揺さぶるシチュエーションは多彩で幅広い。   珍しく晩春の様に暑い日が多かったこの年の春のはじめ、久々例年並の‘寒さ’となったこの日、時折ぱらつく雨を避け、ちょっとだけ...

赤レンガの枝垂れ桜

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 桜の名所は一般的に「沢山の桜が咲く場所」や「見事な枝ぶりの老木」などが多いだろうけど、金沢ではさりげなく咲く一本がその背景も含め‘密かな名所’になっているコトがしばしばある。   築100年以上経つ元兵器庫で重要文化財でもある県立歴史博物館の脇で桜をぼんやり眺めていたら、...

桜の下をゆく人たちに。兼六園下

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 桜は、それ自体が醸し出す味わいもしばしば夢の様だけど、そこに居合わせた人達もさりげなく、否応なしにちょっぴり違う次元に連れてゆく、ように思う。   ことさら花を眺めているワケではない人達をも、ゆったりと時に足早に、変化し続ける桜は巻き込んで、その瞬間だけの愛おしい風景を出...

花闇門 石引 慶恩寺

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 ちょっぴり寒い無風の静かな夜、 藩政期と全く変わらない狭い道筋の奥に ほんの僅かにも・・揺れるコトなくたわわに垂れ下がる慶恩寺の桜。  花の盛りを派手にライトアップする趣向はそれはそれで・・・ こんな風になすがまま・・・徐々に闇に吸い込まれて沈んでいく桜の情景はある種神...
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